中学入試|個別形式による算数の指導方法



 


     
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算数の指導方法の一例

算数の授業の様子は動画を見ていただくのが直感的に分かりやすいと思います。公開済みの算数の動画集のページをご覧ください。


算数が苦手な子の一般的な思考パターン 
ここでは算数の指導方法の一例として、比較的できない生徒に対するものを紹介したいと思います。算数の苦手な子の特徴は引っ込み思案だということです。
 
塾で教えられた解き方を受け身的に捉えてしまうため、それに対して何らの疑問も何も抱けない状態で頭に入れています。なぜそういう解き方をするのか疑問も持てないため、きちんと理解することをしません。
 
ただぼんやりと教師の説明を聞き、問題を仕方なしに解きます。問題が典型的である限りはそれでも解けます。しかしちょっとでも手を変えられたら即できなくなってしまいます。
 
これでは実際の試験では役にたちません。
 
教師の説明を受けているとき、一見すると出来ない子の頭の中は疑問符で埋め尽くされていて出来る子の頭の中は疑問など何も持たないように思われるかもしれません。しかし実際はその逆です。
 
算数が得意な子の思考パターン
先生の説明を「なぜそうなるのか」という疑問を持ちながら聞いている結果、理解を深めることができる。典型問題からずれた思考を要する問題でも、ずれを意識できる。
 
算数が苦手な子の思考パターン
 
@先生の説明を絶対的に正しいと思い込み「なぜそう言えるのか」という疑問を抱こうとしない。その結果典型問題は解くことができても、少しでも手を変えられると、とたんに思考がフリーズする。
 
Aこれが度重なると次第に無力感に押しつぶされるようになり、先生の説明を聞いても無意味なのではないかと考え始めるのでますます集中力を失っていく。やがて典型問題すら解けなくなる。
 
また勉強の出来ない子の特徴として「最初にやり方ありき」と考えている節があるということが挙げられます。できない子ほど「やり方」という言葉を口にする傾向があります。
 
どうも算数の解き方を裏技か何かのように捉えているようです。
 
しかし算数の解き方は日常生活からかけ離れた特殊なものではありません。ごく当たり前の考え方を解き方と称しているにすぎません。
 
特異な裏技のように捉えている限り、自然な形で頭に入らないので、こうした考え方をまず修正して行く必要があるように思います。
 
そこで出来ない子を指導する場合「なぜそう言えるのか」と考えさせる癖をつけることが重要だと考えます。この癖をつけるためには単に問題を漠然と解いているだけではうまくいきません。
 
問題を解いているときだけ「やり方」に沿った思考をして、解き終われば忘れてしまうからです。
 
「やり方」を自分のものにするためには典型から外れた問題にあたって、どこをどのように修正すれば良いのか自分の頭で考えることが最終的には必要になります。
 
ところで普通、家庭教師は生徒に問題を解かせるときに「自分の頭で考えなさい」という指示を出します。言っていることは全く正しいです。
 
しかしやり方は知った気になっても自分のものにはなっていないため、じっと問題を見つめたまま鉛筆が少しも動かない状態になることがしばしばです。
 
  この状態において、本人は考えている気になっています。しかし現実には何も考えていません。教えてもらったはずの「やり方」と目の前の問題に隔たりを感じてショックを受けているだけです。
 
無理もありません。生徒としては何をどのように考えたら良いのか分からないのですから。
 
こうした場合には教師指導方法を変えなければならないのですが、大概の講師は自分の教え方を疑おうとはしないため他の方法を探そうとはしません。そして性懲りもなく「やり方」を教えます。
 
まだ自暴自棄になっていない領域にいる子であれば、説明を聞いて「わかった」と答えるでしょう。
 
でもそれは「その問題の解き方が分かった」だけであって、ここでも特に疑問を持って聞いているわけではありません。新たにそれとは異なる問題が出題されれば、たちまちお手上げです。
 
さらに元の典型問題との違いを意識して説明を聞いているわけでもないので、その問題の解き方が分かったのと引き替えに、元の典型問題が分からなくなることもしばしばです。
 
通常の家庭教師「自分の頭で考えなさい」
生徒としては何をどう考えたら良いのか検討もつかない。
やむを得ず教師はやり方を教える。
生徒は理解した気になる。
教師は新たな問題を出す
何とか考えようとしてみるものの、やはり分からない。
同じ現象の繰り返しとなり、お互いに嫌気がさす・・・。

家庭教師のラピッド指導スタイル
 
そこで私の場合は説明をする場合に「なぜそう言えるのか」ということを意識的に考えてもらうような工夫を取り入れています。
 
たとえば私が説明した後、すぐに問題に取りかからせずに、生徒に私がしたのと同じような説明をしてもらうようにします。
 
説明をするのが苦手な子の場合には、多少の助け船を出しながら説明してもらいます。ある程度慣れてきたら、こちらから質問をするようにして「なぜそう言えるのか」を説明してもらいます。
 
この過程で生徒は「なぜ」ということを自然に考え始めるようになります。私が「なぜ」と質問してきそうな箇所を察知して、予め説明に綻びが出ないように意識的に言葉を探すようになります。
 
ところでこのような説明をしてもらう場合にも、いくつかのコツがあります。あまりこちらから質問をし過ぎると、生徒は閉口してしまうので、質問量を適宜調節するようにしています。
 
典型問題の解説(私から)
典型問題の解説(生徒から)
飽きないように問題を交えながらその思考が当たり前になるまで徹底的に繰り返す。
思考が馴染んできたら非典型問題に挑戦

自分の言葉で典型問題の説明ができるようになってくると、考える力は飛躍的に向上します。変化が見られたら、次は問題演習です。
 
入試が差し迫っていれば過去問を分析して出題可能性の高そうなものをセレクトして効率的に演習をしていきます。まだ時間的に余裕があれば塾の模試に照準を合わせて演習をしていきます。
 
念のために以下は書きますが、誰でもこのようにやればうまく行くわけではありません。ある生徒には合ったやり方だとしても、別の生徒には全く意味がないことは教育の世界ではざらです。
 
またそれまでは合っていたやり方が、ある時を境にうまく機能しなくなってしまうことも日常茶飯事です。
 
このやり方も一般的に通用するのはまだ上記の状態@の領域にいる生徒の場合です。状態Aまで行ってしまっている生徒の場合には、とても自分で説明できるどころではありません。
 
説明を求めれば忽ち頭がパニック状態になって、さらに無力感に苛まれる結果となります。
 
このような場合には別の対策が必要になります。例えば状態@にいる生徒に教える方法とは矛盾するような指導方法を採る必要も出てくるでしょう。
 
すなわち説明など回りくどいことは放っておいて典型問題の説明の後に数字だけを取り替えた程度の類似問題を解いてもらうのです。
 
「なぜそうなるのか」ということはとりあえず後回しにしです。生徒の方にはそんな余裕はありませんし「正解に辿り着く」という感覚を取り戻すことがこの場合何より大切だからです。
 
捻りを加えた問題はとりあえず放置しておきます。せっかく調子が出てきたところで水をさされると、すぐに悪い方向へ逆戻りしてしまいかねません。
 
このように典型問題の演習ばかり行い、ほとんど間違えなくなったな、と思えるレベルに達した頃には生徒の方でも「なぜそう言えるのか」という意識を持つ余裕が出来てきます。
 
そこでこの場合状態@に移行したものと捉えて、前述のように生徒に説明をし、こちらから質問をするタイプの指導を行っていくわけです。
 
典型問題の解き方の説明
類似問題を解いてもらう。
とりあえず正しい解答を出してもらう。
しばらく成功体験を積み重ねてもらう。
生徒の方でもこのレベルの問題が解けるのは当たり前だと余裕を持つようになる。
問題の解き方の説明をしてもらい「なぜそう言えるのか」ということを考えてもらうようにする。
 
ある単元についてはまあまあという感じにはなっても、単元が変わると元に戻って行ったり来たりの繰り返しも経験しなければなりません。しかしやがて@の状態までリカバーします。
 
そうしたら前述の「なぜそう言えるのか」という勉強方法に切り替えていきます。
 
ノウハウというのはどんなものも万能とは言えません(もし万能のやり方が存在すればとうの昔に発見されていて、勉強が苦手な子など今頃一人も存在していないでしょう)。
 
大切なのはその教え方が有効に機能しているかどうかを常にチェックして、臨機応変に使い分けることだと思っています。
 
 

偏差値60以上の生徒の場合

他の教科についても言えることですが偏差値を60を超えている場合には、家庭教師をつける必要は基本的にはないと思います。
 
ちなみに私の場合、兄弟のいらっしゃるご家庭でお兄さんのときに成功すると弟さんのときにもまた呼んでいただくことがあります。
 
こうしたパターンではなぜか弟さんの方はもの凄くよくでき、私が教える幕がないと思えることが多いです。
 
そのようなときには余計なことを言って調子を悪くさせないように、ひたすら褒めまくっています。褒める以外のことは何もしません。
 
ときどき間違えたときには先生らしく説明をして威厳を保ちますが、全体の一割の時間にも満たないでしょう。
 
こうした仕事を請け負って失敗したことは一度もありませんので、それで良いのだと思います。出来る子は放っておいても勝手に成長してくれます。
 
ただ六年生の秋以降は志望中学に照準を合わせた勉強が必要になってきます。
 
過去問の勉強をしながら照準を合わせていくわけですが、一回目に解いたときに合格最低点に届かないことが続くような場合には軌道修正をする必要があるかもしれません。
 
このような生徒のご家庭に呼ばれて、私のすることはここでも分析です。中学によっては癖のある問題を出してくるので、その癖を説明して軌道修正を図ります。


 






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